スムヤドスムの理事会

〜「居住」と「宿泊」のシームレス化を通じた「空き家」利活用における新たな価値創出を目指す〜
我が国は、人口減少と少子高齢化が急速に進展し、それに伴う様々な社会課題に直面しています。
特に深刻なのが「空き家」問題です。
総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」によれば、全国の「空き家」総数は約900万戸と過去最高を記録し、
空き家率は13.8%に達しています。
これらの「空き家」は、適切な管理がなされない場合、倒壊の危険性、景観の悪化、治安への不安などをもたらし、
地域社会にに大きな負担を強いる「負の遺産」となっています。
このような状況を踏まえ、「空家等対策の推進に関する特別措置法」も改正され、
「空き家」の活用や適切な管理が一層強く求められています。
一方で、働き方改革や価値観の変容により、都市と地方の双方に生活拠点を持つ「二地域居住」や、
場所に縛られない「多拠点生活」といった新たなライフスタイルへの関心が高まっています。
国土交通省の調査(令和3年度「新たな日常」における長期滞在ニーズに関する動向調査)でも、
約3割の人がワーケーションや多拠点生活に関心を示しており、地方創生の「切り札」としても注目が集まっています。
さらに、我が国は自然災害が頻発する国土であり、大規模災害発生時における被災者の
迅速かつ安定的な居住空間の確保は喫緊の課題です。
近年も頻発する災害の度に、平時から備えを進めることの重要性が指摘されています。
加えて、政府は2030年に訪日外国人旅行者数6,000万人の目標を掲げており、
多様な宿泊ニーズへの対応と、宿泊体験の質の向上が求められています。
これらの背景を踏まえ、私たちは、「空き家」という負の資産を、
新たなライフスタイルの実現、被災者居住の即戦力、地域活性化に貢献する社会的資産へと転換させることを目指し、
一般社団法人スムヤドスム(SYS)を設立いたします。