古民家再生へ職人育成

茅葺職人技能士2日目
生憎の雨で午前中は室内で実技講習

茅葺は植物であるため定期的なメンテナンスや維持管理が必要ですが
断熱性が高く、夕立の後に気化熱で建物の熱を逃がし
夏場古民家を快適に過ごすために必要なものですし、
何より循環型の自然素材であり最終的に土に帰るエコな素材です。

茅葺屋根を維持していく方法としては
屋根を全面的に葺き替える「丸葺き」
屋根をいくつかに分割して葺き替える「分割葺き」
痛みのひどい部分に少しずつ差して補修する「差茅(さしがや)」
の3つの方法があります。

「差茅」は腐朽した茅を抜き取り
腐朽が軽い茅は引き出して腐朽部分を刈り取ります。
間隙部や緩み部に切り茅を差し込み、ガンギで叩いて屋根勾配に合わせていきます。
茅抜き取り時に、押し鉾竹まで抜け出す場合には
鉾竹の交換、追加、縄の絞め直しも必要となります。

茅葺屋根の葺き替えと聞くと
全部を新しい茅で葺き直すと思うかもしれませんが
実際は全使用量の1/4から1/3はもう一度屋根に使っていた古茅が再利用されます。
茅は堆肥として利用します。

日常的なメンテナンスとしては
表面の雑草や苔を取り除くこと「苔落し」
「苔落し」は苔の生えている茅面を1寸ぐらいの厚み削り取り
汚れを落とすと共に腐朽を押さえる効果があります。

午後からは晴れて外で実力発揮

「茅葺職人育成」
誰もやらないので私たちがやります!
茅場も作っていきます。

日本初の「10年保証」も付けて
日本の「茅葺古民家再生」にも力を入れていきます。