「自然志向」の罠

「自然志向」という言葉に対して、

心地よい響きを感じる方も少なくないと思います。

現にオーガニックやマクロビオティックなど

様々なものが注目を集めています。

「オーガニックを中心に取り扱っている

          都会的でおしゃれなレストラン・・・」

この言葉というのは、

あまり違和感なく受け入れることが出来る人がほとんどだと思います。

しかしながらこの中には、

「都会」と「有機栽培(自然)」という

二つの相反する言葉が、共存しているのです。

この二つの言葉が共存すること自身は、決して悪いことではありません。

むしろ、殺伐とした「都会」でのストレスを、

自然の力で癒すためには必要な組み合わせともいえます。

しかし、この二つの言葉が共存していることに

感覚がマヒしてしまうとどうなるか・・・・。

例えば、

「緑深い山々が続く中に突然現れる、

        太陽光パネルがぎっしりと並んだ風景・・・」

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太陽光発電は、

自然エネルギーとか再生可能エネルギーとして

地球環境を守る重要な役割をしています。

しかし、その施設を建設するプロセスとして

山を切り開き、樹木をすべて伐採し、山肌を露出させ、

人工構造物を並べる。

さらには、

そこに住んでいた昆虫や動物の棲みかを奪い、土地を痩せさせる・・・

今まで、「良い事だと思ってやってきたのに・・・」

という社会全体の徒労感を考えると、

今更、情報をつまびらかにしにくい・・・。

私たちの暮らす地球環境というものは、

非常に複雑で未知の部分もたくさんあります。

その中で、「自然」とか「環境」「エコロジー」というような

言葉に振り回されないためにも、

自分自身の身を自然の中に置いたうえで、

もう一度考え直してみることが必要かも知れませんね・・・。